雨と晴れと舞台

踊り、演劇、お笑い、いろいろな舞台に関して綴ります。

場踊り 早稲田大学演劇博物館

田中珉さんの場踊りを観た。早稲田大学演劇博物館の一角と外のスペースで踊っていた。作業着で現れた珉さんはまるで別の時間を生きている人であった。この動きにはどういった意味があるのかを問うてみたが、次々の動きに頭を整理する暇もなく、意味は見ている側に問いかけられているものなのだろうか。

このあとの中沢新一氏とのトークで、珉さんの踊りには自意識がない、という話がでた。自分が見られている、ナルシスというものがない、そこに中沢氏はとても惹かれるという。舞踏ではなく、あくまでも踊り、踊りは普通は外に向かうが珉さんの場合は心が筋肉となる動きであるという。

それと関連があるかどうかはわからないが、珉さんの踊りにとても解放感を感じた。優れた現代美術でもそれを感じることがあるのだが、おおいなる解放感であった。